IT分野における架け橋:UJC卒業生のIT企業経営者を対象とした訪日研修、及びIT Park Uzbekistanとの共催によるビジネス・カンファレンスを実施

ウズベキスタン日本センター(UJC)は、2023年11月7日~18日、UJCのビジネスコースを卒業したIT企業経営者を対象に、IT分野に特化した訪日研修(分野別研修)を実施しました。また、帰国後の12­月4日には、日・ウ2国間のIT分野における協力関係強化を議論する目的で、外部の官民関係者を交えたビジネス・カンファレンス「Future collaboration in the IT sector between Uzbekistan and Japan」を、ウズベキスタン共和国デジタル技術省傘下のIT Park Uzbekistanと共催しました。

ウズベキスタンでは、2020年に策定された「ウズベキスタンデジタル戦略2030」に沿って、経済のデジタル化とIT市場の拡大が急速に進んでいます。また、昨今のロシア情勢に鑑み、米国企業を中心に、オフィス­拠点をウズベキスタンへ移管する国際企業も見られます。法人税の免税など恩恵を享受できるIT  Park(タシケント市)への入居も進んでおり、外国企業の進出も200社を上回っています。同国では、2023年のITサービス輸出額が、10月末時点で約2億米ドルに達しており、2026年までに同輸出額を年­間10億米ドルまで増やす目標が掲げられています。

分野別研修には、UJC・IT Park間で2023年5月に締結した包括的な協力協定(MOU)に基づき、IT Park代表者1名に加え、応募者39名から厳選されたUJC卒業生のIT企業経営者9名(計10名)が参加しました(IT Park作成の分野別研修報告書は以下別添をご参照)。

研修期間中は、東京と大阪の日系IT関連企業8社を視察したほか、個別商談を含むビジネス交流会を2度開催しました(計32社の日系企業が交流会に参加)。その結果、帰国後も交渉を継続する企業間マッチング数は累­計で39件との報告があり、UJCでも進捗をフォローしています。

【ビジネス交流会・個別商談会】


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帰国後のビジネス・コンファレンスはIT Parkの会議室にて実施され、タシケントのIT関連企業や政府関係者など72名が参加し、IT Parkエグゼクティブ・ディレクター、及びJICAウズベキスタン事務所長の登壇に続いて、研修参加者によるパネルディカッションが行われました。パネルディスカッションでは、訪日研修での経験を踏まえ、少子高­齢化によるIT人材不足が顕在化している日本と、中央アジア最大の人口約3,600万人を有し、人口が毎年約2%成長しているウズベキスタンの両国間におけるIT人材交流の可能性や、日系企業との懸け橋となる日本語対応ITエンジニア育成の必要性などに関して、活発な議論が展開されました­。会場参加者からも積極的な質疑応答が出たことで、訪日研修の経験や日本のIT産業の特徴などが関係者へ共有されています。

UJCでは、日・ウ2国間を繋ぐプラットフォームとしての機能を強化していますが、今後とも分野別研修を年1回実施する計画であり、両国のビジネス需要に即したタイムリーな研修を実施し、UJC卒業生の経営者を中­心としたウ企業と、日系企業の交流促進に、引き続き邁進していきます。
(別添)IT Parkによる分野別研修報告書(ロシア語):https://it-park.uz/ru/itpark/news/it-p...UNWaMnoda8 

【ビジネス・コンファレンスのパネルディスカッション】

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